痔の手術について
入院なし(外来)あるいは短期間の入院で手術出来ますか?
肛門の縁に痛いしこり(おそらく血豆と思われます)ができたなどの急な病状で早めに取り除いた方がその後の仕事に差し支えないと判断される場合は、日帰り手術を行っています。
ひどい苦痛がすぐに楽になったと喜ばれています。診療時間の早めの時間帯に来院されることが望まれます。
短期間の入院の手術:入院で手術した方がよく、かつ時間がとれない方で、比較的軽症から中等症の方の場合は、2~5日程度の入院でも可能です。
(入院の手術は下半身麻酔ですので痛みがなく、よい手術ができます)
入院の痔の手術について教えてください。
薬による保存的療法と日常生活の改善により痔の症状はある程度は改善します。
しかし、長年患った痔の場合、完治させるためには入院での手術が望まれます。
専門医の手術を受ければ「痔」は完治可能です。
※どのような場合手術を受けた方がよいか?
痔核(イボ痔)が大きくなって脱肛し毎回押し戻している、痔核からの出血が多い。
出ているイボ痔が気になってしょうがない。市販薬が効かなくなった。
痔ろうで症状が固定していて化膿をくりかえす。
裂肛(切れ痔)で痛みを繰り返し、排便が苦痛。
診察の結果、患者さんの「長年の痔の悩み」が手術で症状が軽快すると判断される場合は手術をすすめることがあります。
入院期間は7~10日ですが、病状で10~14日間の入院を要する場合もあります。
痔の手術は痛いですか?
痔の手術はひどく痛いと思っている方も多いと思います。
現在の「肛門外科の専門医」の手術は、昔の手術に比べて出血が少なく、きれいな創に仕上げられるため術後の痛みは軽く、手術時間も短時間で、再発も少ないです。
実際、手術を受けられて「思ったほど痛くなかった」と言う患者様も多いです。
「痔が治って人生変わった」とおっしゃる患者様もたくさんいます。
「早く手術を受ければよかったと後悔しています」と言われた方も最近おりました。
手術後に麻酔が切れて痛くなりませんか?
手術後、麻酔が切れてくると痛みが出てきます。
当院の場合は午前中に手術で、夕方におしりのガーゼ交換と痛み止めの坐薬「鎮痛坐薬」を入れております。
そのため幸い、「痛み止めの注射」が必要な患者様はごく少数です。
術後数日後からの排便後の痛みにも「鎮痛坐薬」の挿入で軽快します。
手術後出血したらどうすればいいですか?
手術後しばらくは少量の出血がみられることがありますが、便に血がつく程度は特に心配する必要はありません。
しかし、出血の量が多い場合は止血しなければならないこともあります。
すぐに、ご連絡ください。手術後約3週間までは「手術してから時間が経ってからの出血」が起こる可能性があるので、手術してから約3週間は無理をしないでできるだけ安静を保ってください。
それを過ぎると心配な出血は減っていきます。
再発や後遺症はありますか?
再発させない手術を行っていますが、まれに、青壮年の男性でトイレの長い方や肉体労働や座業、運転、体質で2回目の手術ということもまれにありますが、通常、再発はほとんどありません。
なお、治療後早い時期に、傷口の痛みや出血、おならや下痢便による下着の汚れ、麻酔による頭痛などが起こる場合がありますが、ほとんどは時間とともに解消されます。
不安な場合は医師に相談してください。
手術後、お風呂はいつから入れますか?
外来で手術した場合は翌日から入浴していただいて結構です。
入院の場合は、術後3日目以降からシャワーはできます。洗髪は随時できます。
退院後は出血等が落ち着いていれば入浴できます。お風呂で温めるとおしりの症状が緩和して効果的です。
手術後排便はうまくできますか?
通常手術後2~3日目から手術後初めての排便があり、その時はやや強い痛みを感じることがあります。
入院の場合はできるだけ苦痛なく排便できるように便を軟らかくする「軟便剤」や、自力で排便ができないときは排便を促す坐薬や浣腸で排便を助けます。スタッフが看護します。
排便後はおしりをお湯で温めると痛みが軽減するので、「座浴室」でおしりを温め清潔に保ってください。
数日で排便の要領がわかり自力で排便できるようになります。
自力で排便できるようになって術後7~10日目に退院となります。
手術後、日常生活に支障はありませんか?
日帰り手術を受けた患者様は、手術当日は自宅で安静にしている必要がありますが、痛みや出血がなければ翌日から無理をしない範囲で普段通りの生活ができます。
どのような治療法を受けた場合であっても仕事や学校への復帰のタイミングについては医師の指示に従いましょう。
手術の予約をしたいのですが?
来院して手術日を相談してください。
すぐには無理なことが多いので、希望の日時がある方は早めに予約してください。